『21世紀の「女の子」の親たちへ 女子校の先生たちからのアドバイス』
著者:おおた としまさ
出版社:祥伝社
出版年:2020年5月
216ページ
(有名)女子高の先生たちが日々感じていること、「これだけは間違いない」というエッセンスを知ることができる。
女の子を育てる親御さんたちは読んでおいて損はない本だと思う。
社会にはまだまだ女性差別がある
差別には無意識に行われるものもある。
例えば、履歴書で、男性的な名前だと、女性的な名前よりも雇われる率が上がるそうだ。
(しかしフェイスブックなど、このような認知のバイアスを排除する教育が行われている会社もある!)
社会の仕組みは男性向け。男性の行動にあった環境になっており、女性が活躍できない。
本来なら女性も男性と同じかそれ以上に活躍できるはず。
男女別学が基本の国(イスラム教の国)や、ジェンダーギャップの小さい国(フィンランドなど)では女子の数学的・科学的リテラシーが高くなり、男子よりも成績が良くなる傾向がわかっているそう。
女子は男子とは違う教え方が必要。
日本の女子高の素晴らしい教育
学校を選ぶときに大事なことが述べられている。
例えば広島のノートルダム清心中・高等学校での教育について、元理事長の渡辺和子先生の有名なことば”おかれた場所で咲きなさい”には続きがある。
「置かれた場所で咲きなさい。どうしても咲けないときには、無理に咲かなくてもいい。その代わり、下へ下へと降ろして、根を張るのです。」
渡辺先生は生前、むしろ後半部分を、中高生にはくり返し伝えていたそうです。中学生・高校生というのはそういう時期なのだと私も思います。
本文より引用
他にも、”社会の役に立つよりも、もっと大切なことは、何ができるかより、何を大切に生きるか”など、これからの女子教育で大事にしていくべきことが、たくさん述べられている。
そして先を見てそのような教育をしている学校(有名私立女子高が多い)のことを紹介している。
すべての女子がこのような教育を受けられたら日本はもっと素晴らしい国になるだろうと思わされる内容だった。
実際は偏差値とお金がないと…
「マンガで解決 親の介護とお金が不安です」
著者:上大岡トメ
出版社:主婦の友社
出版年:2021年7月
介護に必要な費用やサービス、施設などの話。
介護体験談。
まだピンと来なかった
「60歳からはやりたい放題」
著者:和田秀樹
出版社:扶桑社
出版年:2022年9月
199ページ
合理的な考えかた
・食べたいものを食べる
その時身体が必要なものを身体が欲しがっているのだから、今食べたいものを食べていい。
・60歳超えてからは禁煙しなくていい
ある老人ホームでの過去のデータで、喫煙者と非喫煙者の生存率は65歳を超えるとほぼ変わらないそう。
なぜなら、喫煙によってガンや心筋梗塞になる人は老人ホームに入る前にすでに亡くなっている可能性が高いからだそう。
つまり喫煙し続けても病気にならずにその歳まで来た人は、喫煙に強い遺伝子を持っている可能性が高いので、楽しく生きられるよう禁煙しないほうがいいという考え方。
・嫌な人と付き合うくらいなら孤独でいい
・トラブルを避けるために遺産を残すな
子供に相続させるより、子供の事業に投資する。子供は事業に失敗しても生き抜く力になるし、お金を動かすことで社会が発展する。
または海外に留学させる
・子供に介護をさせるより住み込みの家政婦を雇え
・「この年にもなって…」という言葉は忘れる!
・老後資金2000万円不足はうそ?
・健康診断は受けない
心臓ドックと脳ドック以外は受けない選択もあり。
感想
著者はとても合理的な考え方をされています。
振り切っています。
たとえば、60歳超えてからは禁煙しなくていいという主張ですが、
このような考え方には憧れますが、ここまで思い切りよくできる人とできない人がいそうな気がします。
あと、本人がそれでよくても、周りの人が心配してあれこれ口出しするかもしれないです。
そう思ったのは私自身の体験からです。
私の父は若いころ結構たばこを吸っていて、50代で禁煙を始めましたが、85歳を超えた頃、肺気腫と肺炎が発覚しました。
若いころに喫煙していたことが原因で肺が徐々に壊れてきていたのに、自覚症状がなく気づかなかったのです。
だから、”喫煙し続けても病気にならずにその歳まで来た人”の中には、私の父のように”喫煙のせいで肺が徐々に壊れてきてるけど気づいてない人”も入っているのではないかと思うのです。
父はしばらく入院し命を取り留めた後退院し、在宅酸素療法に切り替え、酸素ボンベが手放せなくなりました。
本人はもう悔いはない、と言っていますが、私は、もっと早く禁煙していれば元気に動き回れる日々がもっと続いたのではないかと残念に思います。
健康診断を受けない、というのも私には勇気がいると思います。
受けない結果病気の発見が遅れたとしたら絶対後悔するからです。
このように、全部が全部竹を割ったようには割り切れない思いもありますが、
子供に介護をさせるより住み込みの家政婦を雇え、とか遺産を残すより投資しろ、というのは従来のやり方と違ってとてもいいアイデアだと思います。
これからはそういうやり方が主流になっていくのではないかという気もします。
ゴミ清掃員の日常 ミライ編
著者名:滝沢秀一
出版社:講談社
出版年:2020年7月
142ページ
著者はお笑い芸人とごみ清掃員の二足のわらじを履いている方。
コロナ禍に書かれた本です。
ごみ清掃員の方々も、最前線で戦ってくれていたんだなあと気づいた本。
清掃員の視点で見た、お金持ちの家とそうでない家の違いに、へぇ~っと感心しました。
まとめ
2024年3月に斜め読みした本はこの4冊です。
①『21世紀の「女の子」の親たちへ 女子校の先生たちからのアドバイス』おおた としまさ
~女子中高生の親御さんにおすすめ!
②「マンガで解決 親の介護とお金が不安です」上大岡トメ
~介護に必要なこと、体験談
③「60歳からはやりたい放題」和田秀樹
~やりたい放題は合理的で魅力的な生き方。後悔しないと決めて実行できたらいいなと思う。
④「ゴミ清掃員の日常 ミライ編」滝沢秀一
清掃員の方々のコロナ禍のご苦労がわかりました。感謝。
最後までお読みいただきありがとうございました。