【2024年4・5月】斜め読みした本の概要と感想

林真理子「成熟スイッチ」は華やかな社交のマナーを垣間見れる

作家や編集者との会食時のマナーが印象に残った。

林真理子さんは社交的な方で、そのような場でのふるまい方について自分なりのポリシーを持っていらっしゃる。

華やかな場所（銀座とか）での話なので私には縁がなく行ったことがないが、そこでのスマートな人付き合いのやり方を読んでいると、ああ確かにスマートで成熟しているなぁと思う。

例えば

• 人に紹介された人と会うときは最初の3回ほどは紹介してくれた人に報告する（二人だけで約束しない＝紹介してくれた人を立てる）
• 招かれた席に自分の友達を勝手に連れて行かない
• 値段を考えた上手なワインの頼み方

など。

義理を立てるお付き合いのやり方についての話も多かった。

パーティーやら社交の場が何より苦手な私（INFP）は成熟したマナーの持ち主には到底なりえず、読みながら恐ろしくなり少し引いてしまった。

しかしそのような場所には縁がないとしても義理を立てるということは心得ておいて損はないと思った。

『一生困らない　女子のための「手に職」図鑑』

女性が多い職業をとりあげ、どんな人に向いている職業か、給料の相場や休み、その職業につくルート（どんな大学を出るか、資格がいるかなど）も紹介している。

出産で退職した後復職しやすいかなど、女性が知りたくて大事なことも載せている。

結婚、妊娠出産、子育てというものは必ずしも全女性が通る道ではないが、考えておくに越したことはないだろう。

参考になる。

これらのことと仕事の両立に悩む女性がまだまだ多いことをうかがわせる。

著者は、ライターであり、今まで仕事で取材をして集めた声が反映されている。

載っているのは平均的なデータだが、参考になると思う。

「手に職」と聞くと、会社勤めではないクリエイティブ系の仕事、例えば包丁とぎ職人とか花火師とかを思い浮かべてしまったが、そんな特殊な仕事ばかりではなく、一般企業の経理部とか、看護師とか教師などすぐに思いつく仕事もちゃんと載っている。

「手に職」とは、スキルという意味であろう。

よく聞く仕事でも、休みの取りやすさなどは実際に働いている人の声を聞いてみないとわからない部分がある。

パティシエは離職率が高いとか、警察官は家事や育児と両立しやすいなど、意外なデータもあって面白かった。

おすすめなところ

良かったのは、その職業を知ることができる本を紹介してくれているところ（小説が多かった）。

各仕事につき一つ挙げてくれている。

小説を書く時には下調べをするはずだから、この小説も会社の経理部の仕事について齟齬のない設定になっているはずで、フィクションといえども参考になるはずだ。

しかも小説なら引き込まれて楽しく読めるだろう。

産後ドゥーラは産前産後の母親を支える仕事

聞いたことがない職業も載っていて興味深かった。

例えば「産後ドゥーラ」。

産前産後の母親を支える仕事らしい。

保健師さんが進化したみたいなイメージを持った。

自身も出産した経験があればその経験が生かせるし、年をとっても続けられるところがいいと思った。

例えば経理の仕事のページには「『これは経費で落ちません！経理部の森若さん』青木祐子　集英社」が紹介されていた。

　「生き方」にも注目

海外生活がしたい、と長く安定して働きたい、という二つの夢を両方かなえた女性の話が印象的だった。

その女性は、海外赴任のある職場に一般職として就職し、職場結婚をした。

そして結婚した男性の海外赴任についていって海外生活を満喫、帰国してからは元の職場に復帰したという。

これはかなり賢いやり方ではないだろうか。

このように、職業だけでなく人の「生き方」にも注目している本だった。

八ヶ岳南麓から

まとめ

2024年4・5月に斜め読みした本は

・『成熟スイッチ』林真理子…華やかな社交のマナーを垣間見れる本

・『一生困らない　女子のための「手に職」図鑑』華井　由利奈…女性が続けやすそうな仕事がざっくりとわかる

・『八ヶ岳南麓から』上野千鶴子

でした。

最後までお読みいただきありがとうございました。