『勉強が面白くなる瞬間ー読んだらすぐ勉強したくなる究極の勉強法』パク・ソンヒョク

『勉強が面白くなる瞬間ー読んだらすぐ勉強したくなる究極の勉強法』パク・ソンヒョク

『勉強が面白くなる瞬間ー読んだらすぐ勉強したくなる究極の勉強法』

著者:パク・ソンヒョク

役者: 吉川南(よしかわ みなみ)

発行年:2022年5月

発行所:ダイヤモンド社

303ページ

分類番号:375パ

目次

この本を読んだきっかけ

「読んだらすぐ勉強したくなる」ということろに惹かれた。

私は韓国語を習っていて、「勉強しないとな」と常づね思っているので。

韓国人の方が書いたというところも気になって予約した。

本の概要

著者は受験競争の激しい韓国でトップレベルの大学へ合格(しかも何校も)した人。

しかし最初から勉強ができたわけではなかった。

それどころか小学、中学も勉強から逃げて遊んでばかりで学力は低かったという。

そんな著者が心機一転し、勉学に励むようになることで見つけた哲学の本。

この本のターゲットは主に受験生。

勉強のやり方を指南する本ではなく精神論が主。

いかに勉強のモチベを持続させるか、そのための考え方が展開される。

松下幸之助さんなど日本や広く他の国の人の言葉も引用されている。

若い人に愛と情熱をもって書かれている。

何かを学ぼうと本気で思う人なら読んで胸が熱くなるだろう。

最後には勉強したくてもできなかった子供の話(実話らしい)や親のありがたさがわかる話、著者の先生の話が載っていて、ダメ押しな感じで泣かせられる。

一気に読むのがおすすめだ。

授業がつまらないという子供へは……

つまらない授業などないということ。自分でつまらなくしているだけ。どんな授業を受けるのかではなく、どう受けるか、という話があるので読ませたい。

受験生で、順位や偏差値にとらわれてしまう人には……

ライバルの出来に左右される順位や偏差値のようなものを目標にしないこと。

それは自分でコントロールできないことだから。

そうではなく、自分との約束を果たす目標が良い。

勉強は自分との戦い。

●勉強する本当の目的は、自分の心を見てコントロールすることを覚えること。人生は、心で生きていくものだから。

夢と目標と欲望の話

夢…自分が生きたい姿

目標…夢に近づくために今何をするかということ

夢と自分の隙間を目標が埋める。

夢を見ることは妄想することではない。覚悟が必要。

覚悟のない目標は妄想と同じ。

夢を叶えるということは努力なくしてはできないということを繰り返し教えてくれる本。

他にもムネアツな話が目白押しだ。

感想

とにかくアツい著者の激励。

韓国版の松岡修造さんみたいだなと思った。

自分の甘さ,ゆるさにグサグサ刺さる。

勉強ができないのはすべて自分のせいとし、言い訳を許さない。

主に受験生に向けての言葉だが、受験はライバルを超越してもはや自分との闘いという姿勢がかっこいい。

韓国は日本より受験戦争が激しい国だという。

その国の若い学生たちは日々どんなモチベーションで勉強しているのだろうかと思っていたが、やはり受験勉強はつらいのだろうな、と思った。

だからこそこのような本が書かれたのだろう。

ただ、つらい勉強に耐えるという前提ではない。そもそも勉強とはすばらしいものなのだ。

勉強とは、過去の人類が身を張って確かめ、求めて導き出した真実を受け継ぐこと。

過去の誰かが血のにじむような努力や、つらく悲しい思いの末に得たもの。

それらを短時間で受け継ぐことができるのはありがたいことだという視点が素晴らしいと思った。

自分の子供にに示したい。

子供に示したいと言えば……

各科目を学ぶ意味が書かれていて感心した。

たとえば国語の勉強はどんな職業にも絶対に必要でコミュニケーションに不可欠であること。

人は自分が知っている単語の中でしか思考できないという。

語彙を自分のものにすることがいかに重要かわかる。

英語の場合はどうか。

グローバル社会では英語ができないと仕事がもらえなくなる。

また、同時に二つの言語を学ぶと脳内で言語処理能力が高まって賢くなるそうだ。

子供に「なんで国語なんか(英語なんか・数学なんか)勉強しなくちゃいけないの?将来なんの意味があるの?」と聞かれたとき、話してあげたらいかがだろう。

私も幾度となくそのような質問(やつあたり?)を子供から受けたことがあるが、うまく納得させてあげることができなかった。

各教科を勉強することがこれほど大事なことなのか、私も当時ちゃんとわかっていたらもっと勉強する気になったと思う(たぶん)。

同じような人はこの、学ぶ意味を子供に熱く語ってみるのもいいと思う。

しかしうちの子供のように、高校生になってからではなかなか聞いてくれないこともあるかもしれないので、小学生の頃くらいから話してみるとよいかもしれない。

心に残った箇所

著者の先生の話。

この本を読んで泣くとは思わなかった。

この著者は立派な先生に出会い、その先生の教えを伝えたくて8年の歳月をかけてこの本を書いたのだそうだ。

著者がその先生を信頼し尊敬し先生の教えと真摯に向き合い誠実に考えて伝えてくれようとしたことに胸が熱くなった。

夢と妄想の違いを私は今回明確に知った。

努力をして叶えるのが夢。こうなったらいいなーと漠然と考えているだけで努力をしないのは妄想。

夢は具体的な目標を決めて、努力していくものなのだった。可能性に憧れているだけではただの妄想。

努力して初めて、それが夢だと言えるのだった。妄想をやめ、夢に向かって努力したくなった。

鳥たちはあえて風が強く吹く日に巣を作るという。それはなぜか?

そんな強風の中でも壊れない巣を作るため。

この本をおすすめする人

受験生とその親

何かを勉強するモチベがほしい人

まとめ

勉強のモチベを上げたかっただけなのに、最後泣くとは思わなかった。

これでもかというほど、熱く夢への努力を応援してくれる本。

特に受験生にはおすすめ。

勉強することで人生を豊かに生きていく力がつくように。

自分が高校生の時に読みたかった。

最後までお読みいただきありがとうございました。

 

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