突然ご飯を食べない愛犬
我が家の愛犬、チワプー10歳が、ある日突然夜ご飯を食べなかった。
普段うちの子は、ご飯は何をあげても爆食する。
気に入らないと食べないという子の話を聞くと、そんな子もいるのかと驚くくらい、なんでも喜んで食べてくれる。
そんな愛犬がご飯を食べないなど、どうかしている。
大好きなリンゴなら食べるだろうと、口元まで持っていったが、顔を背け、しょんぼりしている。
愛犬はリンゴとサツマイモに本当に目がないので、リンゴを見てもテンションが上がらないのは異常事態だ。
考えてみると朝、排せつをしたきり、夕方のその時点までトイレをした形跡がなかった(
ふつうは昼頃にもおしっこが出る)。
土曜の夜で家族が全員そろっていたので、皆で心配して様子を見ていた。
特に息苦しそうとか、倒れて動けないとかではなかったので、そんな大ごとになっていたとは知らず、そのうち出るのではと思っていた。
申し訳なかったと思う。
おしりと下腹部に謎の突起物(やわらかそう)を発見
夜になり、いつもテラスに出て排せつをするので、テラスに出してみたが、固まって一歩も動けないといった様子だった。
いよいよおかしい。
そこで初めて、お尻の穴の下あたりがボコッとこぶのように飛び出していることに気づいた。
さらに全身を調べて見ると、おなか側のちんちんの横あたりもこぶのようなものが出ていて、さわるとグリグリしていた。
これは…病気になったのか?まさかガンか?と家族と危ぶんだ。
次の日、朝いちで病院に行くことにした。
今思うと、その時点で救急病院に行ったほうがよかったのかもしれない(結果、命に別状はなかったのだが、痛みを我慢していたのかと思うと申し訳なかった)。
病院へ~尿路結石が会陰ヘルニアを起こした
次の日朝一で、かかりつけ医のもとへ連れていった。
そこでわかったことは、まず尿路に結石が出来(尿路結石)、石が尿路をふさいで尿がせき止められた。
出られない尿がどんどんたまって膀胱がパンパンにふくらんだ。
ふくらんだ膀胱が他の臓器を圧迫し、臓器が筋膜からはみだしておしりがポコッとなってしまった(会陰ヘルニア)。
ポコッと出ている柔らかい突起物は手で押し戻すとぐにゃりと動くが、元の場所には戻らないようだ。
尿が出ればもとどおりになるだろうか?
それはまだわからない。
子犬のころから尿路結石だった愛犬
我が家の愛犬(チワプー)は、当時10歳だったが、小さいころから尿路結石だった。
尿路結石(尿石症などともいう)とは
尿の中のミネラル成分が濃くなって結晶化したもの(ストラバイト尿石・シュウ酸カルシウム尿石などが代表的)が大きくなり石となって尿道に詰まる病気。
結石が出来るのは体質らしい。
いつ発症したかは覚えていないが、健康診断で尿に結晶が見つかったのだと思う。
なので、エサは結石が出来にくくなる専用のペットフードをずっと食べていた。
同じ尿路結石用の療養食でもいくつも種類がある。
実際に食べさせてみないとどれくらい効果があるかわからないので、良さそうなものを見つけたら何日か食べさせてみて尿検査をし、石のもととなる結晶が出来ないかを確認することが必要だ。
少しでも結晶ができてしまったら他のえさを探すことになる。
かかりつけのお医者さんに良さそうな餌を教えてもらったり(試食品があればもらったり、)自分でも探したりした。
そうやって見つけた、結晶ができないえさを食べさせ続けて、3か月に一度くらい尿検査をしていたのだが、ある程度の期間結晶ができなかったのですっかり安心し、検査を長らく(半年以上)していなかった。
生活していく中で尿のPHバランスが変わっていくことがあり、定期的な尿検査をしていないとそのことに気づけない。
猛反省した。
水噴射で石をどかそうとするが動かない
まずは尿路に詰まって尿をせき止めている石をどかさないといけないということで、治療が始まった。
尿を早く出さないと尿毒症になる恐れがある。
尿毒症とは、尿として排出されなければ生きない老廃物や、尿素などの窒素化合物が血液中にたまることで起きる、命の危険にもつながる状態。
大きく分けて、尿が作られる腎臓に異常がある場合と、今回のように何らかの原因で尿がスムーズに出ないことでなる場合がある。
今回は尿道に異常がある場合で、腎臓はなんともない(たぶん)だろうが、ほっておくと腎臓にも被害が及ぶことにもなりかねない。
治療は、尿道に注射器付きの細い管を差し込み、その注射器から水を噴射し、水の圧力で石を膀胱の側に押し戻すことをする。
わたしはその間愛犬を軽く押さえていた。
愛犬はとくに暴れたりないたりはせず、おとなしくしていてくれた。
しかし何回か噴射やってくれたが、石はびくともしなかった。
前日まではおしっこが出ていたのに(チョロチョロとだったのかもしれないが…)ある日突然完全につまってしまうとは驚きだ。
午後の手術の時間にもう一度処置をしてもらうことになった。
石が無事膀胱に戻ったとしても、また降りてきて尿道に詰まる恐れがあるため、膀胱に戻ったところで膀胱を切って石を取り出してもらう手術もすることになったのだ。
うちの愛犬はまだ10歳ということで、手術のリスクはないと聞きほっとする。
愛犬を先生に託してひとまず家に帰った。
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