ドキュメンタリーと勘違いしていた雨穴『変な家』!

ドキュメンタリーと勘違いしていた『変な家』!
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本の紹介

読書冒険マラソンの第4作目です。

4冊目は予約していたものがまわってきたためこの本になりました。

書名:『変な家』

著者:雨穴(うけつ)

出版社:飛鳥新社

出版年月:2021年7月

読書冒険マラソンとは…
れんげの働いている図書館にある日本の小説(913.6)を、著者一人につき一冊ずつ順番に読んでいき、全作家制覇を目指す企画です。
備忘録としてこのブログに感想を残していきます。
基本、書架に並んでいる順(五十音順)に進め、それまでに読んだことのある著者も今一度読みます。
作家それぞれの世界を冒険しに行ってきます!

この本を選んだきっかけ

職場で話題になっていた本です。

間取りが描いてあるのが見え、なんとなくおどろおどろしい雰囲気の装丁で、興味を惹かれました。

感想

私は最初この本の話をドキュメンタリー(本当にあった話をレポしたもの)だと思っていました。

本当にそのような家があって、なぜそのような間取りなのかを調査検証した話だと思っていました。

”どこかの地方には昔このような家がそこここにあって……”

”実はこのような仕組みになっていて、生活の知恵なんですね~”

という取材をもとにしたレポートだと、読み始めた時まで思っていました。

登場人物の会話で話が進んでいくところがいかにも”レポ”っぽかったので、よけいにそう感じたのかもしれません。

ところが読み始めてからちゃんと背表紙の分類番号を確認したら913.6で小説だと気づきました。

そんなわけで、とても新鮮に感じた小説でした。

家の謎の間取りから思わぬ方向に話が広がっていくのが面白かったです。

この話のような家の仕掛けは、西洋のお城などでそうなっていたとしたら、いかにもありそうですが、現代の日本の家屋でこのようになっているというのが独特の不気味さを醸し出していると思いました。

おどろおどろしい話ですが、ただ怖いしかけだけでなく登場人物が抱く一抹の希望に救いを感じ取れます。

しかし最後は……。

最後に明かされる事実が、さらに怖かったです。

やっぱり人間てこわい。

実は一回読んだだけでは家系図(細かな人物関係)を把握しきれず、もう一度読み返そうと思ったら貸出期間がきてしまったので残念だけれど返却しました。

(家系図を完璧に把握できずとも楽しめます。)

著者はこんな人

雨穴(うけつ)さん、というのも最初読めなくて「あめあな」さんだと思っていました。

名前も顔も生年月日も伏せている覆面作家です。

雨穴さんはウェブライターだったんですね。

YouTuberとして有名みたいです。

このお話は動画をもとに加筆を加えたものだったようです。

2023年1月から漫画として連載もされています。

2023年7月には朗読劇として上演されました。

2024年3月に映画としても公開されました。

この記事を書いているときに調べて知ったのですが、もともとこの話はノンフィクション風の動画だったようです。

それで私もレポだと思ってしまったのですね。

まとめ

覆面作家による家の間取り図から始まるミステリー小説。

おどろおどろしいしかけと、人間の思惑や、一抹の希望が交錯します。

私が家系図がちゃんと把握できていなくてもう一度読み返そうとした、と書きましたがまだ予約が200人以上ついているので、今から予約をし直すなら電子書籍のほうが早いです(64人待ち)。

でも私は紙の本で読書冒険マラソンをしたいので、読みなおしはせず先に進もうと思います。

最後までお読みいただきありがとうございました。

ドキュメンタリーと勘違いしていた『変な家』!

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